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プロローグ/はじめに


このお話は、ルイス・キャロルの原作を元にした
"不思議の国のアリス"のラストシーンから始まる二次創作の物語です。


アリスファンの世界観を壊すかもしれませんのでご注意ください。
イラストはジョン・テニエルの挿絵を元にYAMAMOTOが改変したり、
またはオリジナルで創作しています。

元漫画家の管理人が、いつか漫画化しようと思いながら書いた"漫画原作"でもあります。
いつか完成するのか・・?


覗いてくださる方は以下よりお話が始まります。(*´_ゝ`)





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椿の島のアリス ~プロローグ~



「起きなさいったら、アリス! まあ、あなたよく寝てたわね!」

アリスの髪に絡んだ葉っぱをつまみ上げて、お姉さんは言いました。

気付いたらそこは川辺の大きな木の下。
アリスはお姉さんの膝の上から頭を起こすと、飛び起きて言いました。

 「ねぇ、お姉さん!  私、とってもへんてこな夢を見たわ!」

アリスはその不思議な冒険を、思い出すかぎりお姉さんに話してあげたのでした。
そしてアリスの話がおわると、お姉さんはアリスにキスして言いました。

「それはとっても風変わりな夢だったわね。でもそろそろ走ってお茶にいってらっしゃい。
もう時間も遅いのよ」

「はーい」

そこでアリスは立ち上がって、お家に向かって走り出しました。



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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

APPLY ME①

作/山本ひとみ
画/ジョン・テニエル
改変/山本ひとみ




アリスは家まで続く道を息せき切って走りながら、白うさぎや、チェシャ猫や、帽子屋や、
ハートの女王やグリフォンや・・
とにかく出会ったたくさんの、不思議の国の住人たちの事を思い浮かべていました。

あまりに急ぎ過ぎたのでアリスの右足と左足は先を争って、
こんがらがって何度も転びそうになったくらい。

だって夢はいつだって起きると消えてしまうものでしょう。
だから夢の記憶を忘れてしまわないうちに、早く帰ってママに話しておきたかったんですもの。


アリスは近道をしようと植え込みの間を身を縮めてくぐり抜けました。
ポケットに赤い花が引っ掛かって、首元から折れてぽとりと地面に落ちてしまった時は

「ああ! やっちゃったわ! なんて事・・ごめんなさい花さん」

と一瞬反省したけれど、とにかくアリスは先を急いだの。
夢の内容を忘れないように、不思議の国の住人の名前を繰り返しつぶやきながらね。


そうしてようやくお家にたどり着いたアリスは、勢い良く玄関の扉を開けました。

「ママ、ママ聞いてちょうだい。あのね、あれが全部夢だったなんて信じられると思う?!」


けれど部屋の中には誰もいません。
ポットからは温かい湯気が立ち上り、辺りには紅茶の香りが満ちていました。
テーブルの上にはママの手作りのおいしそうなクッキーが乗っています。

そしてその横には"APLLY ME"「わたしを塗って」と書いた札が結び付けてある、小さな瓶がありました。


「まぁ! あの瓶は見たことがあるわ」と、アリスは叫びました。
「そうよあたしを何度も巨人にしたり猫ほどの大きさにした小瓶だわ」

アリスは、ぷぅっとほっぺたを膨らませて言いました。

「"塗って"ですって? おあいにく様、あたしはあんたが毒よりも危険な事、
知っているんですからね」



apply me アリス


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Copyright © 2015 HITOME YAMAMOTO. All rights reserved.
 

テーマ : 児童文学・童話・絵本
ジャンル : 小説・文学

APPLY ME②



そこでふと、

(あ、でもあれは夢の中のお話だったわ。じゃあここにあるこの瓶は、何かしら)

「ママかお姉さんのお薬かしら」

アリスはなんだかうずうずして来ました。



アリスはママやお姉さんが
顔のシミ取りの薬と言って、こっそりお化粧をしているのを知っていました。


「女王陛下がお化粧するのは恥ずべき事だっておっしゃってから
この国の女は、こうやって自分の頬をつねって赤くするんだわ」

アリスは自分の頬を
ギュウゥゥッとつねって、パンパンと叩きました。
(※だってヴィクトリア朝時代は口紅やチークはタブーでしたから)


「こうすると自然に桜色の頬になって、素敵なレディになるのよね」

アリスは壁に掛けてある大きな鏡に自分を映すと、すました顔で得意気にアゴを上げました。
それから次に肩をすくめて周りを見回すと、そーっと小瓶に手を伸ばしました。


「でも・・それだけじゃ足りないから、
女の人は皆こっそりお薬だって言い訳しながら、
薬局で肌を白く見せるためのおしろいを買うんだわ」


アリスは、どきどきしながら瓶の蓋を開けてみました。
今にもママかお姉さんが現れて咎(とが)められるのではないかと思いながらも
イケナイ事をする甘美な誘惑に逆らう事ができません


小瓶の中身は鼻を近づけると、かすかに香ばしいナッツのような匂いがします。
左右に揺らすと、もったり、たゆたゆと揺れました。

それは黄金色に輝く綺麗なオイルでした。


よく見ると瓶のラベルには見た事のない文字(たぶんどこかの国の言葉ね)が書いてあって、
その下に「TSUBAKI OIL」と小さくかすんだ字で印刷されていました。






APPLY ME① ≪  このページ  ≫ 次のページ(APPLY ME③)




テーマ : 二次創作
ジャンル : 小説・文学

APPLY ME③

「ツバキ・・・? 聞いた事のない名前ね」

アリスはちょっぴりすくうと、手の甲に垂らしてみました。
するとその雫はすうっと肌に溶けて消えてしまいました。

「まあ、雪みたい」

アリスは、お姉さんが溶かした蜜蝋を顔に塗っているのを思い出し、
真似して自分の顔にこのオイルを塗ってみました

すると



*     *     *     *     *


「ほぉら、言わんこっちゃない!」とアリス

「あたしってば、また望遠鏡みたいに縮まっちゃってるわ!」

そしてたしかにそのとおり。
アリスの体は、またしても手足がどんどん近づいてちっちゃくなって行くのでした。


「ああ、あたしまたダイナくらいの身の丈になっちゃうのかしら。(ダイナってのはねこ。)
それとも、今度こそ雪だかロウソクみたいに全部消えておしまいになったりして?!」


アリスは再び縮んだ自分の体を嘆きました。

けれど鏡に映った姿を見て、すぐにそれが間違いだったとわかりました。




「オギャー!」(なんてこと!)






アリスの体は縮んだんじゃなくて、赤ちゃんになっていたのです。




お話のトップ画像




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テーマ : 挿絵・イラスト
ジャンル : 小説・文学

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